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仮想通貨とFXの投資対象としての違い

2020-02-12

個人が投資を行う時に、リスクを取って利益を狙うものとしてメジャーなものは株式だと思いますが、それ以外の投資先として、最近はビットコイン等の仮想通貨(暗号資産)とFX(外国為替証拠金取引)が挙げられると思います。

もし手を出すならどちらが良いのでしょうか?どちらにも手を出したことがあるので、個人的な経験から考えてみます。

注意!

今回扱う仮想通貨とFXはどちらも損失を被るリスクがあります(投資というよりも投機に近いかもしれない)。これらを行う時は自己責任でお願いします。また必要な資金は生活に必要な資金ではなく、余剰資金から出すようにしてください。有り金をすべて失ったとしても文句を言わないように!

ちなみに以前、私は仮想通貨で結構な額の損失を出しています(笑)。そのため、本文の記載に若干バイアスがかかるかもしれません。

仮想通貨とFXに共通する特徴

実際に口座を開設してみると分かりますが、画面や操作方法などは似たようなものです。

レバレッジをかけられる

実際に入金した金額以上のお金を動かすことができます。例えばレバレッジが10倍のときに10万円を入金すると、10 * 10 = 100万円分のお金を動かすことができます。

現在、国内の事業者では仮想通貨は自主規制により最大4倍、FXは規制により最大25倍までとなっています。

利益も損失も出る

相場の値動きにより利益も損失も出ます。運が良ければかなりの儲けを得ることもできますが、注ぎ込んだ資金が一瞬で消滅することもあり得ます。

方法論がある程度確立されている

株式投資を行う場合はファンダメンタル分析やテクニカル分析といった方法が取られます(詳細は巷の書籍を参考にしてください)。

FXや仮想通貨の場合、ファンダメンタル分析にあたるものが何になるかという議論はありますが、テクニカル分析で使われる手法はほぼ同様に使えるように思います。

仮想通貨固有の特徴

ここでは仮想通貨固有の特徴について記します。

値動きが激しい

仮想通貨の値動きはかなり激しいです。

外国為替の変動は、よほどのイベントがない限りはある程度限られており、例えば米ドル/円の動きは1日あたり最大でも2円以内に収まることが大半です(とはいいつつも、レバレッジをかけられるので大金が動く可能性もありますが…)。

一方、仮想通貨の価格が一日のうちに数十%増減することも珍しくありません。ひどいときには数分で1/4くらい上下するということもあり得ます。

また個人的な感覚ですが、理由が不明確な乱高下が起こることも珍しくありません。ストップ注文を入れておかないと、寝て朝起きたら資金が溶けてたということもあり得ます。

通貨の入れ替えがある

仮想通貨でメジャーなものはビットコインですが、それ以外の仮想通貨も多くの種類があります。取引所によって扱う種類が異なるほか、たまに入れ替えがあります(その場合は事前にお知らせがあります)。

あるべき価格が無い

株式の場合、ファンダメンタル分析から「あるべき価格」がいくつか算出されます。実際の価格はそこから乖離していることもままありますが、少なくとも「あるべき価格」からあまりにも乖離していると何か変だという認識が市場関係者にはあります。

しかし、仮想通貨の場合は「あるべき価格」はありません。これも乱高下につながる原因の一つかと思います。

FX固有の特徴

仮想通貨と比較した場合の、FX固有の特徴を記します。

値動きの原因となるイベントが一部分かっている

外国為替は各国の経済状況にも密接に関連しているため、経済統計が発表される時や政治的なイベントがある時に大きく価格が動くことがあります。ただ、これらのイベントは事前に日程が分かっているため、そのイベントの前後はリスクを避けるために取引をしないといった対応をとることができます(さすがに戦争や天変地異は予測できませんが…)。

税金面での優遇制度がある

仮想通貨で得た利益は雑所得になり、控除後の金額に所定の税率をかけた分を税金として支払わなければなりません。一方、FXで得た利益にも税金がかかりますが、仮想通貨と違って損失を3年間繰り越すことができます。そのため、「ある年は損失を被ったが翌年に利益が出た」という場合に節税することができます。

結局どちらがオススメか

正直なところどちらもハイリスクハイリターンで、万人に勧められるものではありません。強いて言うならFXの方が「まったく理由が分からない謎の乱高下」が少ない分、リスクは小さいと思います。

投資は手加減無しの戦場。生き残るには勉強が不可欠。

仮想通貨もFXも、個人で気軽に始められるようになっています。しかし、いずれも誰かが利益を得ると誰かが損するというゼロサムゲームであり、しかも世界中のプロを相手にしなければなりません。それも趣味で投資をしている人だけではなく、頭のキレる人だったり、潤沢な資金を注ぎ込んで作り込まれたコンピュータプログラムだったりします。(学生時代に某外資系金融機関の日本オフィスの面接を受けたことがあったが、学歴が全てではないとは言いつつも、1次面接の時点で東大/京大/早稲田/慶応生、しかもその中でも優秀そうな人ばかりが7割位を占めてた気がする…)

気軽に始めて適当に操作しているだけだと、大半の人が損失を被るだけなので、勉強が不可欠です。

-マネー

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