個人が確定申告を行い、税金が還付される申告書を送信したとします。送信後、申告書の記載に誤りがあることに気づいて、確定申告の期限内に訂正申告すると、還付金が2回に分かれて振り込まれる場合があります。
この記事は、確定申告の修正を提出期限(毎年3/15)までに行った場合(訂正申告)について扱います。提出期限を過ぎてからの修正は手順が異なると思われるので、税務署に確認してください。
確定申告の訂正は期限内なら何度もできる
個人で確定申告した結果、税金が還付されることがあります。例えば次のような例が考えられます。
- ふるさと納税を6つ以上の自治体に行ったため年末調整で処理できなかった
- 病院に行きまくったり薬を買いまくったりして、医療費控除やセルフメディケーション税制による控除を受ける
しかし、次のような理由で確定申告の誤りに気づき、結果として還付金額が増えることがあります。
- 単純に入力ミスがあり所得金額が実際よりも高く入力してしまっていた
- ふるさと納税で入力漏れがあった
- 副業や仮想通貨による雑収入があったが、実は海外FXで雑損を出しており雑損を入力し忘れた
このように確定申告した後に間違いに気づいた場合、初回の確定申告と同じ要領で再提出すると、最後に提出したものが正のものとされます。改めて税務署に電話したりする必要はありません。
直後に訂正しても初回の申告内容で還付されることがある
確定申告で税金が還付される場合、紙ではなくe-Taxで行ったのであれば、確定申告の提出から2〜3週間ほどで還付金額が振り込まれます。
本来は最後に提出したものの金額で振り込まれるべきですが、初回に提出した申告書の計算による還付金額が振り込まれることがあります。
例えば、私は3月上旬に確定申告を行い(仮に還付金額が3万円とする)、その2日後に誤りに気づいて正しい数値で再度提出しました(正しい還付金額が5万円とする)。すると、3月下旬に3万円が振り込まれました。
3万円が振り込まれてから税務署に電話したところ、訂正が初回提出の直後に行われた場合であっても、事務手続きの関係でいったん初回の確定申告の内容で還付することがあり、訂正による調整は後日行われるとのことでした。
時間が経てば正しい内容で還付される
この場合、時間はかかるものの最終的には正しい金額で還付されるとのことです。例えば今回のケースでは2万円(= 5万円 - 3万円)が追加で還付される必要があります。時期を置いて改めて税務署に確認したところ、5月の下旬に残りの2万円が振り込まれて、それに前後して還付金額のお知らせのハガキが届くとのことです。
今回の例では還付金額が増える方向の訂正だったため、差額が振り込まれることになります。もし逆に還付金額が減る方の訂正であれば、逆に税金の請求書が届くと思われます。
このように時間が経てば(特にこちらから連絡しなくても)トータルの還付金額は正しいものになるようです。とはいえ最終的な調整に時間はかかりますし、税務署の方も手間がかかるので、確定申告を行う際には間違いがないかよく確認するようにしましょう!