TOEICのスコアが800点台後半の筆者が、英語の電話会議で苦労していることを書いていきます。
TOEIC 800台だと電話会議は辛い!
皆さんは「TOEIC 800点台」と聞いてどう感じますか?
海外生活や留学経験が無い前提で考えると、世間一般では「点数が高い」と思われることが多いです。しかし高学歴と言われる方であれば、受験勉強で英文法などの基礎は固まっているので、TOEIC向けに勉強して2〜3回受ければ、800点台前半に乗ることは難しくないと思います(ただし、800点台前半から800点台後半に持っていくのは想像以上に大変だったりしますが…)。
800点台に乗ったのであれば、受験英語だけではなくビジネス英語もそれなりに理解できて、リスニングもリーディングも一定のレベルを超えていると言えます。恐らくこのレベルの人は、英文を読むこと自体に苦手意識はなく、一人で海外旅行に行っても旅行を楽しめる程度にはコミュニケーションが取れると思います。
しかし、残念ながら英語ネイティブの人との英語での電話会議は非常に苦労します。実際にやってみると実感すると思いますが、まず相手が何を言っているかがほとんど聞き取れません!TOEICのリスニングはある程度分かるにも関わらず、です。そして自分が言ったことが向こうに伝わりません!
何とか英語の電話会議に入るためのポイント
私は今の仕事で英語での電話会議に入ることがあり、今もまだまだ苦労しますが、何とかやり取りはできるようになりました。しかし、初めて電話会議に入ったときは上記のような状況になって自信を喪失した覚えがあります。「慣れるまで頑張るしかない」と言ってしまえばそれまでですが、何とかやり取りできるようになるまで心がけたことを書いていきます。
ゆっくり話す
TOEICで800点台に乗る人は少なからず英語を話せるはずですが、話せるからこそ注意したいポイントです。電話の相手やオンラインの英会話スクールの講師に言われたことなのですが、思った以上に速く話してしまい、しかしながらあまり発音が上手くないので、何を言っているのか相手がさっぱり分からないということが起こるようです。
英語に自信がないことを自覚して、意識してゆっくり話しましょう。
音質の良い通信手段を使う
今はSkypeなどでインターネット経由でのビデオ会議が簡単にできるようになりました。しかし、インターネット経由だと音質にばらつきがあります(そもそも、インターネットはリアルタイムでの通信を目的にしたものではないため)。ネイティブスピーカーであれば「ちょっと音質が悪いな」程度で済むのでしょうが、電話会議に慣れてない人にとっては少しの音質の悪化が致命的になり得ます。
通話料金はかかりますが、もし可能であればインターネットではなく電話回線を使った会議システムの方が音質は安定しています。なお、電話をかける先によっては国際フリーダイヤルが使える場合もあるようです。
別の手として、使用するマイクやヘッドセットを良いものに変える方法もあります。Jabra Evolve2 85などは、高価ですが電話会議向けに作られた高品質なヘッドセットです。
環境を整える
上記と同じ理由で、周りに人の話し声や雑音が入る場所だと、相手の英語に集中できません。可能であれば、誰もいない静かな部屋に移動して話しましょう。
分からなかれば聞き返したり念押ししたりする
分からない言葉が大量にあるかもしれませんが、本当に何も分からなければ会議に参加する意味がありません。あまりにも頻繁に聞き返すのは気が引けますが、せめて骨子でも分かる程度には不明点を聞き返しましょう。相手の発言の後に"You mean ..., don't you?"(「...ということですよね?」)と聞くのも有効です。
とりあえず挨拶をしてみる
通常の対面の会議でもそうですが、全員が揃うのを待つ時間が発生することがままあります。そこでとりあえず挨拶でもしておきましょう。米国などだとほぼ半日の時差が発生するので、使うあいさつも変わります(日本時間の朝から"Good evening!"と言うなど)。挨拶することで音質をチェックすることができるほか、アイスブレイクになるので精神的に少し気が楽になります。
直接会ってみる
相手が別の国にいるので英語で電話会議しているケースがほとんどのはずですが、出張等で相手が日本に来たり、その逆のパターンがあることがあります。もしそのような機会があれば、一度会っておくとその後の気が楽になります。
最後に
TOEIC 800点台くらいだと、まわりからは英語ができる人のように思われるにも関わらず電話会議するにはレベルが足りず、周囲の期待と現実とのギャップが大きいので、ある意味で一番苦労するスコアのレンジかもしれません。
英語ガチ勢が書いたブログを見ると、TOEIC 860点(TOEICで「Aランク」と呼ばれる境界)は
- 英語学習のスタートの終わり
- ようやく実践的な英語を始めるスタートを切れた
といったことが書かれており、英語を駆使して世界で活躍するビジネスパーソンを目指す上では、ようやく最低限のレベルに達したに過ぎないようです。
とはいえビジネス英語で必要な最低限の語彙や文法の知識は身についている訳なので、一般的なスコアの人よりは英語が身についているのは間違いないですし、ここまでのレベルに達した自分を素直に褒めるべきです。
上記のことに注意しながら、謙虚かつポジティブに英語に慣れていきましょう!