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預金封鎖の直前に行うべきこと

2021-05-16

以前の記事で、将来的に預金封鎖が起こる可能性を見据えて備えることを書きました。

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今回は、インフレが進んで預金封鎖が実際に起こる直前(新円切替の発表など)になったときにやるべきことを考えてみます。

※ 本記事の内容はあくまでも管理人の想像に過ぎません。この通りに行動して損害を被ったとしても文句は言わないでくださいね。

預金封鎖で起こることと備える方向性の想定

預金封鎖が実際に起こるとどうなるのでしょうか?過去の日本や他国の預金封鎖の状況、および預金封鎖を行う意味を考えると、次のようなことが起こるのではないかと考えられます。

  • 既に激しいインフレが起きている
  • 円の新円への切り替えが発表される
  • 新円切替の発表直後に、一時的に銀行の預金の引き出しや送金が一切できなくなる
  • しばらくして預金引き出しが再開されるが、引き出せる金額が生活を送るギリギリのラインに設定される。また銀行やATMに人が殺到する
  • 財産税などの名目で、一定金額1の預金は消滅する
  • 一定期間2経つと、現金の日本円が無効になる。タンス預金は銀行等に持っていくかATMに預け入れると新円に変わるが、かなり悪いレートでしか新円を入手できなくなるので、実質的にタンス預金がかなり目減りする
  • 給与の支払いも新円に切り替わるが、切り替えまでに多少時間がかかる
  • 日本国内で外貨や現物の金を売却して新円を手に入れると税務当局に目をつけられる

現在の日本円を大量に持っていると、新円切替により資産価値が目減りすると考えられます。そのため、資産を可能な限り日本円以外のものに変えることを考えます。

実際に行うべきことの案

新円切替が発表されたら行うことを考えてみます。

優先度高:当面の生活に必要な現金を引き出す

いきなり「日本円以外のものに変える」ことに反しますが、とりあえず1〜2ヶ月分の生活に必要なお金を現金で引き出しましょう。

預金封鎖が行われると銀行やATMは大混乱になります。また、社会の混乱や金融システムのトラブルにより、クレジットカードや電子マネーなども一時的に使えなくなる可能性もあります。

私自身は可能な限りキャッシュレス決済を行う派ですが、混乱時の決済方法として確実なのは現金です。当面の生活に必要な現金を引き出しておきましょう。ちなみに預金封鎖ではなく停電を伴う災害(大地震など)であっても、キャッシュレス決済が使えなくなる可能性はあるので、平時から多少は現金を自宅に置いておくのは良いかと。

優先度高:食料や生活必需品を買っておく

社会の混乱により物流も滞る可能性があります。日持ちする食料や生活必需品などを、パニックにならない程度に買いだめしておきましょう。

なお、買い物の際の決済はクレジットカードではなく現金で行うべきです(後述)。

優先度中:外貨の現金や暗号資産(仮想通貨)や現物の金を買う

日本円の価値が下がっても、外貨の現金や現物の金(ゴールド)の価値は保たれるはずです。諸々の生活必需品を買っても余ったお金は、外貨や金に変えておきましょう。また暗号資産(仮想通貨)も有事には日本円の代わりの決済手段として役立つかもしれません。

あくまでも現金・現物で買うことが重要です。日本の銀行の外貨口座に資金移動してもあまり意味がありません。

ただし、多額の購入を行うと本人確認が必須になることが多く、税務当局に目をつけられやすくなるため、ほどほどにしておきましょう。

優先度中:換金性の高い物を買う

ブランド物の時計やバッグなど換金性の高い物を買っておけば、いざというときに売り払うことで当座の資金を得ることができます。大きく損を出す可能性もありますが、お金が余っている場合は検討の余地があります。

優先度低:海外の銀行口座に送金する

そもそも海外の銀行口座を持っている人は少ないと思いますが、どうしても余ったお金がある場合は送金してしまうのも手です。

ただし、預金封鎖を行おうとしている段階で送金するのは、税務当局に自分の資産の存在を知らせているようなものです。他の手段を行ってもお金が余っている場合の最終手段としましょう。

優先度低:防犯グッズを入手する

社会混乱の中では治安が乱れる可能性もあります。防犯グッズを揃えておけば気休め程度にはなるかもしれません。

いざというときの護身+ストレス解消に、筋トレを始めるのもよいでしょう。

現預金以外の金融資産・金融負債について

金融システムなども混乱が生じると考えられます。金融資産や金融負債がどうなるかも想像してみました。

株式・投資信託など → 即日出金可能な場合は出金する

銀行口座と同じく、こちらの残高に対しても封鎖が行われる可能性があります。

即日で売却・出金できるのであれば、現金として出金するのも手ですが、そうでなければ封鎖されないことを祈るしかないと思います。もし外貨を買えるのであれば、口座内で外貨に替えておけば多少マシかもしれませんが…。

年金 → 諦める

日本円と同様に、こちらも資産価値が大きく失われると思われます。しかも即座に出金できるような性質のものではないため、少しでも目減りしないようにただ祈るしかないと思います。

住宅ローン → ローン圧縮のチャンス?

新円切替・預金封鎖の目的は、国の借金の圧縮+インフレの抑制のはずです。

「円は新円に一定のレートで切り替わる」「契約は絶対」「ある程度時間が経てば、給与などの所得は妥当な金額の新円に変わる」ということが満たされれば、国の借金と同様に個人の借金(ここでは住宅ローン)の負債としての価値も減り、結果として住宅ローンが圧縮されるかもしれません。

非常事態なので銀行が契約を反故にしてくる可能性もありますが、預金残高の方が住宅ローンの残高よりも少ない人(ローンを返済中の人の多くが該当するはず)は、そのまま待っておけば良いでしょう。

ただしローンの残高が十分に少なく、全額繰り上げ返済しても預金が余るという人であれば、「何が起きるか分からない」というリスクを避けるために、即日全額繰り上げ返済しても良いと思います。

クレジットカードのショッピング枠 → カード利用を控える

普段の生活でクレジットカードを使っている人であれば、クレジットカードの引き落としが翌月くらいに行われます。しかし預金が封鎖されると、この引き落としがどのような形で行われるか分かりません。

影響が無いケースだといつもどおり現行の日本円で翌月くらいに引き落とされますが、悪いケースでは引き落としに失敗し、さらに円ではなく新円での引き落としが要求されるケースも考えられます。

クレジットカードの決済残高(=カード会社への負債)は、住宅ローンに比べるとかなり小さいはずです。要らぬリスクを避けるために、可能な限り決済残高を減らしたほうが良いでしょう。そのためには、預金封鎖直前の買い物はカードではなく現金にしておくのが無難かと思います。カード会社が対応しているかかなり怪しいところではありますが、もし可能なら、預金が封鎖される前にカード会社に送金できるか聞いてみても良いかもしれません。

  1. 例えばペイオフの範囲となる1,000万円など
  2. 例えば1ヶ月

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