クレジットカードで決済すると、カードのポイントが貯まります。それとは別に、いわゆるポイントサイト(ハピタスなど)経由でお買い物を行うと、ポイントサイトのポイントも貯まります。
カードのポイントとポイントサイトのポイントの両方を考えたときに、お得なクレジットカードは結局どれなのかを考えます。なお、ポイントサイトの還元率は本記事執筆時点(2020/9/5)のものであり、今後変わる可能性があります。
前提条件
クレジットカードは以下を考えます。
- アメリカン・エキスプレス・カード(アメックス グリーン)
- JCBプラチナ
- 三井住友カード プラチナ
また、ポイントサイトとしてハピタスを想定し、ハピタス経由で以下のものを上記のクレジットカードで決済したときに貯まるポイントを考えます。
- Yahoo!ショッピング…商品購入で購入額の1%をポイントバック
- さとふる(ふるさと納税)…納税寄付申請で納税額の1%をポイントバック
考え方
まず、クレジットカードで決済すると、決済額の0.1%〜1%のポイントが付きます。
クレジットカード | 貯まるポイント |
---|---|
アメックス | 決済額の1% メンバーシップ・リワード・プラスを登録すると一部ショップで3% |
JCBプラチナ | 決済額の0.1% OkiDokiランド経由での決済で最大20倍(2%) |
三井住友カード プラチナ | 決済額の0.5% ポイントUPモール経由で最大20倍(10%) |
ただし、1ポイントの価値は、ポイントの交換先によって変わります。一般的には航空会社マイルに交換するのが最も効率が良いと言われていますが、選べる航空会社などの差が大きく、比較が難しくなります。公平を期すため、キャッシュバック(支払金額の減額)として使うものとします。
また、アメックスの「メンバーシップ・リワード・プラス」など、ポイント交換を有利にするためのサービスの有無によっても条件が大きく変わるため、何もしない通常の交換レートと、このようなサービスを最大限使った場合の交換レートの両方で考えます。すると、各カードのポイントの還元率(以下、「補正後ポイント」と呼ぶことにする)は以下のようになります。
この前提で、クレジットカード会社のポイントと、ハピタスのポイント(1ポイントあたり1円として振込可能)の2重取りを狙ったときのことを考えます。
ここで注意するべき点は、JCBプラチナと三井住友カード プラチナの場合はクレジットカード会社のポイントサイトを経由しないとポイントアップにならず、通常のポイント還元率になることです。そして、ポイントサイトは2つ同時には有効にはならない(例:JCBプラチナの所有者が、OkiDokiランド内のリンクを踏んでさとふるに行き、その後ハピタス内のリンクを踏んだとすると、ハピタスの方のみ有効)ため、OkiDokiランドやポイントUPモールを経由の経由が必要な場合は、それらクレジットカードのポイントサイトとハピタスのどちらか片方を選ぶことになります。
一方、アメックスの場合はクレジットカードのポイントサイトを経由する必要がありません。そのため、メンバーシップ・リワード・プラスのボーナスポイントを得ながら、ハピタスのようなポイントサイトのメリットも得ることができます。
サイト別ポイント数比較(通常の条件)
まずはメンバーシップ・リワード・プラスなどのボーナスがかからない前提で考えます。
Yahoo!ショッピングの場合
OkiDokiランド経由だとポイントが通常の2倍、ポイントUPモール経由だとポイントが通常の2倍貯まります。
カード | 最後に経由したサイト | カードのポイント(補正前) | カードのポイント(補正後) | ハピタスのポイント |
---|---|---|---|---|
アメックス | ハピタス | 1% | 0.3% | 1% |
JCBプラチナ | OkiDokiランド | 0.2% | 0.6% | - |
JCBプラチナ | ハピタス | 0.1% | 0.3% | 1% |
三井住友カード プラチナ | ポイントUPモール | 1% | 1% | - |
三井住友カード プラチナ | ハピタス | 0.5% | 0.5% | 1% |
カードの補正後ポイントとハピタスのポイントを足すと、三井住友カードプラチナをハピタス経由で利用することで、合計1.5%分の還元率になります。
さとふるの場合
OkiDokiランド経由だとポイントが通常の3倍、ポイントUPモール経由だとポイントが通常の4倍貯まります。またアメックスの場合は納税(所得税など)で貯まるポイントは通常の半分になるという条件があり、これにはふるさと納税も含まれるので、さとふるでの決済はポイントが半減し、補正前で0.5%になります。
カード | 最後に経由したサイト | カードのポイント(補正前) | カードのポイント(補正後) | ハピタスのポイント |
---|---|---|---|---|
アメックス | ハピタス | 0.5% | 0.15% | 1% |
JCBプラチナ | OkiDokiランド | 0.3% | 0.9% | - |
JCBプラチナ | ハピタス | 0.1% | 0.3% | 1% |
三井住友カード プラチナ | ポイントUPモール | 2% | 2% | - |
三井住友カード プラチナ | ハピタス | 0.5% | 0.5% | 1% |
カードの補正後ポイントとハピタスのポイントを足すと、三井住友カードプラチナをポイントUPモール経由で利用することで、合計2%分の還元率になります。
サイト別ポイント数比較(最大限ポイントが貯まりやすい条件)
今度は、クレジットカード側でポイントが貯まりやすい状態にして考えてみます。具体的には次の条件になります。
- アメックス…メンバーシップ・リワード・プラスが有効
- JCBプラチナ…JCBスターメンバーズのランクがロイヤルαプラス
- 三井住友カード…特になし
Yahoo!ショッピングの場合
OkiDokiランド経由だとポイントが通常の2倍、ポイントUPモール経由だとポイントが通常の2倍貯まります。さらに、アメックスのメンバーシップ・リワード・プラスが有効になっていると、Yahoo!での決済時はポイントが3倍貯まります。
カード | 最後に経由したサイト | カードのポイント(補正前) | カードのポイント(補正後) | ハピタスのポイント |
---|---|---|---|---|
アメックス | ハピタス | 3% | 3% | 1% |
JCBプラチナ | OkiDokiランド | 0.34% | 1.02% | - |
JCBプラチナ | ハピタス | 0.17% | 0.51% | 1% |
三井住友カード プラチナ | ポイントUPモール | 1% | 1% | - |
三井住友カード プラチナ | ハピタス | 0.5% | 0.5% | 1% |
アメックスのメンバーシップ・リワード・プラスによるYahoo!での利用がポイント3倍になる+ポイントの価値が上がる影響が大きく、アメックスを利用した場合に還元率が合計4%になりました。
さとふるの場合
OkiDokiランド経由だとポイントが通常の3倍、ポイントUPモール経由だとポイントが通常の4倍貯まります。
カード | 最後に経由したサイト | カードのポイント(補正前) | カードのポイント(補正後) | ハピタスのポイント |
---|---|---|---|---|
アメックス | ハピタス | 0.5% | 0.5% | 1% |
JCBプラチナ | OkiDokiランド | 0.51% | 1.53% | - |
JCBプラチナ | ハピタス | 0.17% | 0.51% | 1% |
三井住友カード プラチナ | ポイントUPモール | 2% | 2% | - |
三井住友カード プラチナ | ハピタス | 0.5% | 0.5% | 1% |
三井住友カードプラチナのポイントUPモール経由が優位なのは変わりません。
ただし、アメックスの「さとふる」での利用時に貯まるポイントが、2021年1月までの期間限定でアップしています。この場合、補正後のカードのポイントが1.5%になるので、ハピタスも合わせると2.5%まで還元率がアップします。