アコーホテルズの会員プログラムが2019年12月に「ALL - Accor Live Limitless」というものに変わったので調べてみました。
アコーホテルズとは
フランスに拠点をおく世界的なホテルグループで、世界中にホテルを展開しています。日本でも「プルマン」「スイスホテル」「メルキュール」「イビス」などのブランドで展開しています。
グループ内のホテルはヨーロッパに多く、同じく世界的なホテルグループであるマリオットやヒルトンと比べると、日本ではあまり有名とは言えません。とはいえ、少し前に「プルマン東京田町」ができたりと少しずつ増えてきています。
新しい会員プログラム「ALL - Accor Live Limitless」とは
これはアコーホテルズの会員プログラムであり、何度も利用して会員ランクを上げることで特典を受けることができます。他のホテルグループで言えば、マリオットの「マリオット ボンヴォイ」やヒルトンの「ヒルトン オナーズ」、ホテルオークラ/日航ホテル/ホテルJALシティの「One Harmony」等にあたるものです。ちなみに2019年11月までは「Le Club AccorHotels」という名前でした。
ちなみに「ALL」は「Accor Live Limitless」の略だと思われます。公式サイト上では「ALL」という表記が多く使われています。
また、アコーホテルズの某ホテル内のレストランで、スタッフの方が「オール」と読んでいたのが聞こえたことがあります。
会員の特典
会員の特典の一覧は次のページに書かれています。
- https://all.accor.com/loyalty-program/cards-status-benefits/index.ja.shtml
- https://all.accor.com/loyalty-program/cards-status-benefits-details/index.ja.shtml
以下に主な特典を抜粋します。
クラシック (Classic)
入会した時点でのステータス(0泊〜)で、次のような特典があります。
- メンバー限定の割引料金
- オンラインチェックイン・エクスプレスチェックアウト
- 無料のインターネット接続
シルバー (Silver)
年間10泊以上の滞在または800ユーロ以上の支払いで、クラッシク特典に加えて次の特典を得られます。
- プライオリティチェックイン
- レイトチェックアウト
- ウェルカムドリンク
旅行で来ている場合などは、レイトチェックアウトは重宝するのではないかと思います。なお何時までのレイトチェックアウトなのかは、公式サイトでは見つけることができませんでした。
ゴールド (Gold)
30泊以上の滞在または2,800ユーロ以上の支払いで、シルバー特典に加えて次の特典を得られます。
- 客室アップグレード(空き状況による)
- アーリーチェックイン or レイトチェックアウト(空き状況による)
アーリーチェックインとレイトチェックアウトは、どちらか片方しか選べません。
プラチナ (Platinum)
60泊以上の滞在または5,600ユーロ以上の支払いで、ゴールド特典に加えて次の特典を得られます。
- エグゼクティブラウンジへのアクセス権(ラウンジがある場合のみ)
- Suite Night Upgrades: 1泊をスイートルームにアップグレードできる権利(年間2泊分・ポイントを貯めると使える回数が増える)
- プレミアムWiFi(ホテルにある場合のみ)
- 朝食無料(アジア太平洋地域のホテル・リゾートのみ)
- アーリーチェックイン and レイトチェックアウト(空き状況による)
ゴールドと違って、アーリーチェックインとレイトチェックアウトを併用できるようになります。
ラウンジはすべてのホテルにあるわけではなく、日本だとプルマン東京田町とノボテル沖縄那覇の2箇所だけです(ラウンジのあるホテルの一覧はこちらのページ)。また、このラウンジリストには子どものラウンジ利用ポリシーも明記されており、例えばプルマン東京田町とノボテル沖縄那覇では利用不可(Children not allowed)のようです。
ダイヤモンド (Diamond)
10,400ユーロ以上の支払いで、プラチナ特典に加えて次の特典を得られます。
- 全世界のアコーホテルズで週末の朝食無料
- ホテルのスパやレストランで使える25ユーロのバウチャー4枚付与(1滞在で2枚まで利用可)
以前のプログラムからの会員の扱い
2019年11月までは、このプログラムは「Le Club AccorHotels」という名前でした。
私は2019年11月以前にLe Club AccorHotelsの会員だったのですが、アカウントは自動的に引き継がれました。ポイントも引き継がれ、会員番号や公式サイトへのログインパスワードも変更ありません。
他のホテルグループの特典との比較
他のホテルグループの会員プログラム(マリオット ボンヴォイなど)と比べると、似ている部分は多いですが、シルバー会員からのウェルカムドリンクやプラチナ会員のSuite Night Upgradesはユニークな特典だと思います。また、ダイヤモンド会員になる条件は、よく見ると宿泊日数は関係なく、使用金額さえ満たせば良いようです(英語版ページも同様だったので、日本語版のみの誤植とかではないはず…)。
なお上記は主な特典であり、載せていない特典も実は多いです。ただし、マリオットなどと違ってホテルによって使える特典が異なるものが多い(例:フェアモントとスイスホテルのみ、Classic会員から新聞サービスがあるが、他のホテルでは使用不可)ので、思った以上に複雑です。しかも、日本には無いフェアモントのみに適用される特典も多いので、国内だと使える特典は限られるかもしれません。
宿泊無しでゴールド会員になる方法
会員ステータスは宿泊数を稼いで上げるのが基本ですが、他のホテルグループだと、特定の方法で宿泊無し(0泊)でゴールド相当会員になる方法もあります(例:SPGアメックス or アメックス・プラチナ発行でマリオットのゴールド会員)。
アコーホテルズにも似たような手段が存在します。
ibisビジネスカードの発行
ibis ビジネスカードを発行することでゴールド会員になります。年会費は90ユーロ(1ユーロ=120円として11,000円くらい)と、格安ではないもののそこまで高くもないというものなので、年に何回か宿泊すれば十分モトを取れるかと思います。
https://ibis.accor.com/business/ibis-business-card/index.ja.shtml
Accor社の株式保有
変わった方法として、Accor社の株式を50株以上保有してShareholders Clubに入会すると、その年の年末までゴールド会員になれるようです。なお翌年以降は入会年の宿泊実績によって会員ランクが変わるため、0泊だとゴールド会員は維持できません。外国株式の購入経験があり資金が余っているという人で、アコーホテルズ系列に泊まる予定がある方は、試してみると良いかもしれません。
この方法は実際に私が試したわけではなく、あまり情報が出回ってない(本記事を執筆した2020年1月の時点で、私が知る限りこの方法に触れている日本語サイトは他に無かった)ので、実際に試す時は規約などを必ずご自身で確認して下さい。
- https://group.accor.com/en/investors/individual-shareholders/shareholders-club
- https://group.accor.com/en/contact-us/Shareholder-Club-application-form
ステータスマッチは無し
基本的にアコーホテルズはステータスマッチは行っていないようです。
終わりに
ポイントプログラムが新しくなりました。ただ、パッと見ただけでは以前との違いは分かりませんでした(当時の情報を残していなかったのもあり…)。
日本ではまだマイナーな方ですが、新しいホテルも少しずつ増えているので、今後の拡大が楽しみです。