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ブルガリホテル東京 宿泊記(ブログ)【プレミアムルーム インペリアルガーデンビュー】

2023-07-07

2023年夏に、ブルガリホテル東京に宿泊しました。

ブルガリホテル東京とは

2023/4/4に開業した、ブルガリホテル系列の日本初のホテルです。

https://www.bulgarihotels.com/ja_JP/tokyo

東京駅至近の八重洲ミッドタウンの高層階という、空間あたりの単価が恐ろしく高いと思われる場所にも関わらず、ゆとりのある空間の使い方をしています。

館内にはブルガリにまつわる写真などが多数飾られているほか、ブルガリの宝石も展示されています(←非売品。売っていたとしても軽く数千万〜億は行きそうな代物)。フロントにある時計もブルガリのものでした。

1962年のブルガリのイアリングを描いたもの。このような画や写真等が多数飾られている。

ブルガリホテル東京へのアクセス

JR東京駅 八重洲口側の目の前です。

JR東京駅の、八重洲南口(在来線)または八重洲中央南口(新幹線)を出て建物の外に出ると、道路を挟んで目の前にひときわ高いビルがあります。これは八重洲ミッドタウンですが、この40階〜45階にブルガリホテル東京はあります。道路を渡って八重洲ミッドタウンの1階に入ると、ブルガリホテル東京の入り口もあります。

ブルガリホテル東京がある八重洲ミッドタウン

雨が降っている場合は、八重洲地下街から行けば雨に濡れずに済みます。2〜4番の出口が八重洲ミッドタウンに接続していますが、その中でも3番の出口(接続口)(突き当りに「ポーたま」のお店がある道)から八重洲ミッドタウンに入ると、1階に上がるエスカレーターがあるのでスムーズです。エスカレーターで1階に上ると、ブルガリホテル東京への入り口があります。

マリオットボンヴォイには不参加

マリオットのアプリから予約はできますが、このホテルはマリオット・ボンヴォイには不参加です。

そのため、マリオットの会員ステータスの特典は一切使えません1ポイントでの宿泊も不可なので、部屋や時期にもよりますが30万円程度は支払う必要があります。

ポイントや宿泊実績も付きません。たとえアンバサダー会員やコバルト会員であっても関係なく、平会員と同様に単なる1宿泊客としての扱いになるので注意してください(間違っても、アンバサダー会員だから特典で朝食が云々などとフロントで言わないように…)

ブルガリホテル東京の客室の様子

今回はプレミアムルームに宿泊しました。この部屋は丸の内側を向いており、皇居まで見ることができます。窓際にソファーがある高級ホテルは多いですが、室内ではなく窓の外を向いて置かれているのは意外と珍しいかも2? 座って外を眺めると、丸の内を独り占めした気分になります。

皇居側を見たところ
窓側からベッドを見たところ。テーブルにあるものはウェルカムアメニティ(スイーツ)。

また、下を見ると東京駅が見えます。駅西側の中央線から東側の東海道新幹線まで見えるので、鉄道ファンだと楽しめるかと。私自身も今まで東京駅周辺のホテルに泊まったことは何度かあります(シャングリ・ラ東京フォーシーズンズ東京丸の内など)が、ここまで東京駅がはっきりと見えるのは初めてです。なお、南側(丸の内方面に向かって左側)を見ると、東京タワーがギリギリ見えました。

ミニバーは、お水だけでなく冷蔵庫に入っているソフトドリンク(コーラ・牛乳など)も無料です。ただし、BVLGARIのロゴが入ったジュースは、ノンアルコールですが有料です。その他のお酒やお菓子等はもちろん有料。

ミニバー。下に、コーヒーやお菓子が入っている引き出しや、ソフトドリンク・シャンパン等が入った冷蔵庫がある。

壁際にデスクがあります。椅子は背もたれ等はないため、長時間のデスクワーク向けではありません。

客室に入って気づいたですが、八重洲ミッドタウンは東京駅周辺で一番高いビルのようです。今回宿泊したのは42階の部屋ですが、新丸ビルやグラントウキョウノースタワーの屋上が見えるくらい高い場所に位置しています。

丸の内の夕景

浴室は黒を基調としたものでした。下の写真はサイズ感をあまり正しく表現できておらず、実際は写真よりかなり広く感じます。またバスタブは日本のホテルのものしては長めであり、身長約180cmの私が浸かっても、体勢によっては足が端まで届かないほどでした(大きい欧米人向けサイズと言えそう)。写真の左側外にシャワーブースとお手洗いもあります。

浴室

ブルガリホテル東京内のフィットネスセンター・温浴施設の様子

ブルガリホテル東京には「ブルガリ スパ」3の一部としてフィットネスセンターやプール、温浴施設があり、これらは宿泊者は無料で利用可能です(予約も不要)。いずれも40階にあります。ちなみにホテルのフロントの近くにあるエレベーター(多くの人が客室への移動に使うもの)以外に、客室フロアからスパの受付に直結するエレベーター(spa elevatorと書かれている)も存在します。

フィットネスセンターで使うためのトレーニングウェアやシューズはスパ受付にて無料で貸出があります。ただしプールではゴーグルや水着の貸出はなく、自宅から持参するかその場で購入する必要があります。今回はフィットネスセンターと温浴施設を使いました。

フィットネスセンターの様子

ランニングマシンや基本的なトレーニング器具があります。ダンベルは大量にありました。ランニングマシンはTechnoGymのもので、画面上でトレーナーによるトレーニング用の動画も表示できるので、初心者にも使いやすいです。

テラスに出ることができ、外の空気を吸いながら休憩できるのが良いです。

温浴施設の様子

シャワーブースや浴場があるのはもちろんのこと、乾式サウナだけでなく湿式サウナ(ハマム)もあります。湿式サウナが高級ホテルにあるのは珍しい(私が知る範囲だと、他にあるのはコンラッド東京とパークハイアット東京くらい)です。

サウナといえば水風呂がセットになっていることがほとんどですが、ブルガリホテル東京には水風呂はありません!その代わりに、アイスファウンテン(体を冷やす用の氷が出てくるもの)があります。さすが超高級ホテルだけあって他とはひと味違います。アイスファウンテンから出てくる氷を手にとって体に付けましょう。

温浴施設自体は特に広い訳ではないものの、他の高級ホテルと比べると天井が高いので広く感じます。デザインは石の色(グレー)を基調として一部金色の部分があります。デザインのイメージで言うと、アンダーズ東京のプールに金色を少し散りばめた感じでしょうか。

ブルガリホテル東京の食事

ブルガリホテル東京は宿泊料金は非常に高いのですが、食事の料金は他の外資系高級ホテルと似た水準に収まっています。

この節に出てくる料金は、税・サ込みの金額だったような気がするのですが、記録を残すのを忘れていたため誤っている可能性があります。間違っていたらご連絡いただけると助かります…。

40階レストランでの朝食

今回は朝食は40階のレストランで食べました。私の記憶では4つのコース4の中から1つを選ぶ形式だったはずで、お値段は有償だと5,000〜7千数百円程度だったはずです。今回はアメリカンブレックファストに相当するもの(正式な名前は忘れた)を注文しました。

フルーツ盛り合わせとパン
エッグベネディクト
エッグベネディクトの付け合せの肉・野菜類

45階のブルガリ バー

45階にバーがあります。なお45階のバーへは客室用のエレベーターとは別の専用エレベーターで向かいます。

45階にあるバーで飲んだThe BVLGARI Cocktail。

ブルガリの名を冠するカクテル(2,800円)

インルームダイニング

私の宿泊記では恒例(?)のクラブサンドイッチをインルームダイニングで注文。思った以上にボリュームがありました。

クラブサンドイッチ(3,300円くらいだったはず。3,000円〜4,000円のどこかだったのは確か)

レイトチェックアウトができたので、2日目の昼食もインルームダイニングを利用しました。

カツ丼(3,700円)

ブルガリホテル東京のお得な予約方法

上述の通りマリオット・ボンヴォイは不参加なので会員ステータスを持っていても特典は付きません。マリオットのポイントを使った無料宿泊も不可で、またいくつかの旅行サイトを見ても基本的にはホテル公式サイトと値段は変わらないようです(ただし旅行サイトのポイントを貯めたりはできると思いますが5)。そのため料金を安くするのは、旅行サイトのポイントを併用するくらいしか方法がないと思います。

しかし次の方法で予約すると、安くはならないものの様々な特典が付くようです6

Classic TravelのMarriott STARSレート

この方法は画面操作が英語のみだったり、説明を読み解くのにホテル関係用語の知識が多少必要なので、中〜上級者向けではあります。自信が無い方は後述のアメックス・プラチナやラグジュアリーカードの特典を使うほうが無難でしょう。

5つ星クラスのホテルの予約に使えるClassic Travelという旅行サイトでブルガリホテル東京を調べると、マリオット・ボンヴォイには不参加にも関わらず、Marriott STARSという特別な宿泊プランが出ています。こちらのプランで予約すると、次のような特典が付きます。私は今回はこの方法で予約しました。

  • 大人2名まで朝食無料
  • 100 USD分のホテルクレジット
  • 到着時の部屋の空き状況次第でアーリーチェックイン・レイトチェックアウト
  • 到着時の部屋の空き状況次第で客室アップグレード
  • 通常とは異なるウェルカムアメニティ

※ Marriott STARSと明記されたプランでないとこの特典は付きません。

今回宿泊したときは、運良くアーリーチェックイン・レイトチェックアウトが可能で、また当初はデラックスルームを予約していたものの、プレミアムルームにアップグレードされました。また、ブルガリホテル東京ではウェルカムアメニティ(スイーツ)が予約方法に関係なく全客室に付きますが、内容が通常のものと一部異なるようです(ホテルの方からのメッセージがあるほか、スイーツの内容も少し違うらしい)。

アメックスのプラチナカードやラグジュアリーカードをお持ちの方は、下記のようにそれぞれのカードのホテル関連特典を使う方が便利だと思いますが、それらのカードの年会費が高くて持つのに躊躇するという方は、このClassic TravelのようにMarriott STARSレートの取り扱いがある認定旅行アドバイザー経由で予約するのが一案です。

なおClassic Travelでこのホテルを予約すると、到着予定時刻や同じ客室に泊まる他の人について尋ねる英文メールがClassic Travel社から届きます。英語で返すようにしてください。

Classic Travelのブルガリホテル東京のページ

アメックスのファイン・ホテル・アンド・リゾート(FHR)

なぜかインターネットで非会員向けに公開されているFHRのホテル一覧には出てこないのですが、アメックス・プラチナ会員向けにブルガリホテル東京がFHR対象として追加されたという案内があったようです。

FHRで予約すると上記のMarriott STARSと似た特典が付きますが、FHRだと16時レイトチェックアウトが確約になるので、アメックス・プラチナを持っているのであればFHRで予約した方がメリットが大きいでしょう。

ラグジュアリーカードの国内ホテル優待

ラグジュアリーカードの国内ホテル優待でも、上記のMarriott STARS同様の特典が付くようです7。なぜかこちらもラグジュアリーカード公式サイトの対象ホテル一覧(非会員でも見えるページ)には載っていないのですが、ラグジュアリーカードの公式Twitterアカウントでアナウンスがありました。

ラグジュアリーカードをお持ちの方は、ラグジュアリーカード経由で申し込むのが便利でしょう。

ブルガリホテル東京の感想

色々な口コミを見ると、開業当初はホテルスタッフの方の対応などで辛口のコメントを見かけました(恐らく開業直後で慣れていないのと、開業直後の高額なタイミングで宿泊する方は目の肥えた方が多かったと思われるのとで…)。ただ、私が2023年7月に泊まったときには(もちろん個人差はあるものの)そこまで気になる点はありませんでした。

値段の印象と実際

開業前からブルガリホテル東京は宿泊料金が非常に高いということで、一部で話題になっていました。

2023年7月時点では開業直後よりは値段は落ち着いたものの、予約しやすい客室の中ではお手頃なデラックスルーム8を公式サイトで検索すると、最も安い日で税サ込で25万円〜(平均的には28万円〜34万円)で出てくるので、たしかに宿泊料金の高さは日本でもトップクラスの部類に入ります。

しかし、都内の有名な5つ星ホテルであるザ・リッツ・カールトン東京などもコロナ前と比べると相当値上がりしているため、都内の他の外資系5つ星ホテル(1泊10数万円〜20万円近く)と比べると2倍とはいかず、ざっくり1.5〜1.8倍程度かと思います。場所やブランドなどを考えると、分からなくもない料金設定かと。

とある旅行系インフルエンサーの動画で「おにぎりが4,500円」というのがありますが、実はおにぎり以外は上述のように他の5つ星クラスホテルと同様〜やや割高という程度です(例えばカツ丼は3,700円でした)。また上記のMarriott STARSプランなどでは100 USD分のクレジットが付くので、インルームダイニングを料理を多少頼んだとしても、クレジットで大体カバーできるでしょう。実際、今回の宿泊での食事はすべてホテル内クレジット+朝食無料の特典でカバーできました。

5つ星クラスのホテルへの宿泊が好きなホテラーであれば、考えようによっては手が届く範囲かと思います9。ボーナスが多めに出た等で余裕がある方は、1度試す価値はあるかと思います。

ホテルの空間の奥深さを感じられるか

このホテルは共用部の空間を他の5つ星ホテルよりも贅沢に使っています。例えば客室フロアではエレベーターを出て丸の内側を見ると窓から外を見ることができますが、ここを客室を広げるために使ってもおかしくなかったと思います。イタリアの高級家具なども多数使われており、随所にイタリアらしさを感じさせつつ日本のテイストも取り入れたデザインになっています。

40階のロビー。写真手前側も窓になっているので、丸の内〜八重洲側をぶち抜いた形で外を眺めることができる。扇の形のデザインが随所にありました。

このホテルは、施設やサービスは当然ながら質の高いものになっています。ただ、ブルガリが手掛けるホテルだけあって、ラグジュアリーブランドとしてホテルの空間のデザインが通常の高級ホテルと一味違う気がしました。何も考えずに単なるホテルとして宿泊すると「豪華だったけど、料金が非常に高いホテル」という感想で終わってしまう10可能性がありますが、この空間をある種の美術館や美術品として見ると、実に興味深い場所と考えることができます11

ラグジュアリーブランドやその歴史の知識がある方や、国内外で本物の美術品を見慣れている方、デザインや建築に造形の深い方、伝統があり格式の高い国内外の超高級ホテルでの滞在経験が十分ある方であれば、違った視点で楽しむことができるでしょう。そのような方が泊まることでこのホテルは真価を発揮するのかもしれません。私も目利きのための修行を続けていこうと思います。

  1. マリオットのベストレート保証が効くのではないかという説がネット上にありますが、本記事執筆(2023/7/7)時点で東京のブルガリホテルにベストレート保証を実際にリクエストした人の経験談はググっても出てこないので、明確なことは分かりません。もっとも、いくつかの旅行サイトを見たところ、公式サイトより安いものがなかなか見当たらない(一見すると安そうでも、税サ込の料金を計算すると公式サイトと同じことが多い)ようなので、単にベストレート保証を申請する必要性がないだけかもしれませんが。
  2. 他に思いつく例はホテルニューグランドメズム東京
  3. 本当はスパトリートメントが主要の場所だと思いますが、スパトリートメントは使っていないので詳しくは分からず書けません
  4. 軽めのコース、和定食、アメリカンブレックファスト、中華
  5. 旅行サイトがクレジットカードと提携していることがあり、例えばアメックスだと専用のリンクからエクスペディアに行くと多くのホテルで割引になります。しかし、2023/7/8に確認したところ、ブルガリホテルは対象外になっていました。
  6. ほかに、一休.comの場合はダイヤモンド会員特典があるようです。私はダイヤモンド会員ではないので内容は不明。
  7. 色々なブログ等の情報を見ていると、ラグジュアリーカードの特典はMarriott STARSそのものな気がします(ラグジュアリーカード側に確認したわけではないので、あくまでも推測)
  8. スイート以外の客室は安い順にスーペリア、デラックス、プレミアムの3種類があるのですが、なぜかスーペリアルームは公式サイトからはほとんど出てきません。スーペリアルームが連日満室なのか別の理由なのかは不明ですが、容易に予約できる中での最安値はデラックスルームになります。
  9. ただしマリオットのポイントでの宿泊はできないので、引き落とし額の減額に使えるクレジットカードのポイントを大量に貯めている等でなければ、相応の支出が必要です。
  10. 俗な言い方をすると、贅沢すぎてホテル宿泊の体験から感じられる「良さ」がカンストするので、料金設定に見合うものなのかの判断が難しい(かく言う私も人のことを言えるほど理解できたとは言えないですが…)。
  11. 例えて言うなら…東京ステーションホテルには松本清張の『点と線』の連載紙面や当時の時刻表が展示されています。松本清張ファンや鉄道ファンなどで『点と線』における東京駅の「空白の4分間」のトリックについて知っている方なら興味深く見ることができるでしょうが、知らない人だと「ふーん」で素通りする可能性が高いでしょう。

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